埴山姫(ハニヤマヒメ)「日本神話の世界」

埴山姫ハニヤマヒメ

神格
土の神、陶器の神、田畑土壌の神
祀られている神社
榛名神社(群馬県群馬郡榛名町榛名山)
大井神社(静岡県島田市大井町)
愛宕神社(京都市右京区嵯峨愛宕町)
迩幣姫神社(島根県太田市長久町)
埴山姫神社(山形県鶴岡市羽黒町手向手向)
神徳
陶磁器業の守護、田畑の開墾守護、子宝、安産守護
別称
埴山姫命(ハニヤマヒメノミコト)、埴山毘売神(ハニヤマヒメノカミ)、埴安姫神(ハニヤスヒメノカミ)
系譜
イザナミの子
詳細
埴山姫(ハニヤマヒメ)はイザナミが火の神カグツチを産んだ際に火傷を負い、その火傷が原因が死ぬ間際に水の神ミズハノメと共に産み落とされたとされる土の神で、土に関連する農業や陶磁器製造業、造園業、土木関係などの職業と特に縁が深いとされている女神です。

埴山姫の「埴」の字は古代の日本で作られていた素焼きの焼き物として有名な埴輪(はにわ)とも共通している文字ですが、この「埴」という漢字は赤土の粘土を意味しているとされ、名前からもハニヤマヒメと土との関係性をうかがい知る事ができます。

現在では陶器の神として祀られているハニヤマヒメですが、元々は祭祀に用いる特別な器を司っていたと言われ、その器には神にささげる御饌(みけ)や水、酒などが盛られていたと考えられています。
また、水の神と一緒に生まれてきたハニヤマヒメは田畑の神であると同時に農作物を守る為の堤防を堅固に守るという役目も担っていると言われており、特に九州地方では田や畦を守る神として祀られています。

ハニヤマヒメには埴安彦神(ハニヤスヒコノカミ)という対になる神がおり、この2柱の神を総称する際にはハニヤス神と呼ばれています。
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