思兼(オモイカネ)「日本神話の世界」

思兼オモイカネ

思兼1
神格
知恵の神、文神
祀られている神社
秩父神社(埼玉県秩父市番場町)
戸隠神社(長野県上水うち郡戸隠村)
地主神社(京都市東山区清水)
思兼2
神徳
学問・入試合格、出世開運、技術向上、家運隆昌
別称
思兼神(オモイカネノカミ)、思金神、八意志兼神(ヤゴコロオモイカネノカミ)
系譜
タカムスビの子
詳細
思兼(オモイカネ)は人間の叡智の理想像とも言われている知恵の神で、有名なアマテラスが天の岩戸に閉じこもったエピソードにおいてはアマテラスを誘い出す方法を考えたのはこのオモイカネであるとされています。
また、現在ではオモイカネの知恵にあやかろうと学問や入試合格の神として崇められ、参拝される事が多くなっています。

日本神話に出てくる神は雷や雨、風などの自然現象を司る神や山の神、海の神などの自然神、食べ物となる植物や水、火などの人間の生活にとって必要不可欠なものを司る神などが殆どなのですが、中にはこのオモイカネのような観念神と呼ばれる特殊な神も存在しています。
この観念神というのは人間の観念やそれによって生み出される力を神格化したもので、本居宣長の「古事記伝」にはこのオモイカネを「数人(あまたびと)の思慮(おもいはか)る智(さとり)を一(ひとり)の心に兼持(かねもて)る意なり」と記されています。
この古事記伝の一文から数多くの人間の知恵を一身に集めているのがオモイカネであるという意味を知る事ができます。
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