稚産霊(ワクムスビ)「日本神話の世界」

稚産霊ワクムスビ

稚産霊1
神格
五穀の神、養蚕の神
祀られている神社
愛宕神社(京都市左京区嵯峨愛宕)
竹駒神社(宮城県岩沼市稲荷町)
堂山王子神社(福島県田村郡船引町)
王子稲荷神社(東京都北区王子)
稲生神社(広島県御調郡久井町)
稚産霊2
神徳
開拓の守護神、開運招福、災難除け、家運隆昌、交通安全、航海安全
別称
和久産巣日神
系譜
カグツチとニヤマヒメの間に産まれた子(イザナミのゆばりから生まれたとも)
詳細
稚産霊(ワクムスビ)の名の「ムスビ」の部分は子孫繁栄を約束する繁殖力、植物や作物を生育させる力、万物創世の力などの神秘的な力を意味し、ワクムスビもまた五穀や養蚕を司り、豊穣を約束する神として古くから信仰されてきました。

ワクムスビは自らの体から五穀や桑、蚕などを発生させた女神として記されており、臍の中から五穀、頭頂部から蚕と桑を発生したとされています。
このような話は古代の人々が作物が成長する力に神秘的な霊力を感じていた事を連想させます。

一説にはワクムスビの父とされるカグツチは京都の愛宕神社に祀られている事で有名ですが、愛宕神社にはワクムスビも祭神として祀られており、この神社に祭られているワクムスビは山の神から発展した農耕神としての側面も持っていると言われています。
また、その他にもワクムスビは食物神と一緒に祀られている事が多いなどの特徴があります。
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