大屋都姫(オオヤツヒメ)「日本神話の世界」

大屋都姫オオヤツヒメ

神格
木種の神、木製品の神
祀られている神社
大屋都姫神社(和歌山市宇田森)
伊太祁曾神社(和歌山市伊太祁曾)
猛島神社(長崎県島原市宮の)
神徳
林業の守護、木工業の守護、建築業の守護、木製品の守護、住宅の守護、船具の守護など
別称
大屋都姫神(オオヤツヒメノカミ)、大屋都媛命
系譜
スサノオの子
詳細
大屋都姫(オオヤツヒメ)は三貴子の一柱として広く知られているスサノオの子で、兄神イソタケル、妹神ツマツヒメと同じく木種の神として知られています。記紀神話においてのオオヤツヒメは日本を緑豊かな国にした神々の一柱として登場します。

オオヤツヒメは神として果たした役目が全国に木種を蒔いて緑豊かにし、木材を普及させるというイソタケル、ツマツヒメなどの兄妹神と殆ど同じものであった事から補佐的なイメージが強い女神ですが、オオヤツヒメにはそれとは別に木材の利用をすすめ、木材を材料とした加工業を広めるという役目も担っていました。

また、大屋都姫(オオヤツヒメ)の神名の中にある「屋」の字は家屋をあらわしていると考えられており、この事はオオヤツヒメが樹木を使った建物や船などの構造物を司っていたという根拠にもなっています。
やがて時代が進み、木材が様々なものに利用されるようになるとオオヤツヒメは木材を用いて作られる製品全ての神として祀られるようになり、日本の木の文化の祖神として信仰されるようになりました。
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