高霎(タカオカミ)「日本神話の世界」

高霎タカオカミ

高霎1
神格
水の神、雨乞いの神
祀られている神社
貴船神社(京都市左京区鞍馬貴船町)
丹生川上神社上社(奈良県吉野郡川上村迫)
丹生川上神社下社(奈良県吉野郡下市町丹生)など
高霎2
神徳
祈雨、祈晴、豊水安全、商売繁盛、夫婦和合
別称
貴船神(きぶねのかみ)、闇淤加美神(くらおかみのかみ)
系譜
イザナギが首を切ったカグツチの血から生まれた神
詳細
高霎(タカオカミ)は古事記と日本書紀で扱いが異なり、古事記ではクラオカミと同じ神とされていますが、日本書紀では火の神カグツチの血から生まれた水の女神として記されています。

古代の日本においては水を多く使用する稲作が非常に重要であった事から日本神話には多くの水の神がでてきますが、タカオカミは特に雨乞いの神としての側面が強い女神で、稲作の水田に用いられる川の水を司る神だと言われています。
日本神話において水の神といえば、雷神か龍神である事が多いのですが、タカオカミは女神である為、美しい女性に化身した龍神か、それらの神に奉仕する巫女が神格化されたものではないかと考えられています。

尚、上記の写真は2枚ともタカオカミを祭神としている京都市の貴船神社のもので、貴船社系の雨乞い信仰の神社は全国に約300社あると言われています。
また、貴船神社は古くから祈雨・祈晴の神として崇められ、現在では水の神として農業をはじめ、醸造や飲食、染織などの水を扱う幅広い職種の人々からも信仰されています。
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